海苔のおはなし

第24話 江戸の食文化と海苔

江戸時代後期、泰平の世にあった江戸の町民は次第に食への贅を極めるようになってきました。それまでは上方料理の影響が強かったのが、享保の頃(1716-36)から江戸前の食材を使った独自の江戸前料理が現れはじめ、江戸市中に食べ物屋が増え始めました。

その江戸前料理に欠かせない食材のうちのひとつに海苔があげられます。まきずしをはじめ様々な海苔を使った料理が誕生しました。安永・天明の頃(1772-89)になると、一部の食通たちが競って遊蕩の限りを尽くし、新たな食文化の流行を生み出しました。文化・文政期(1804-30)になると食文化はより爛熟し、江戸っ子は初鰹などの初物に大金を投じるようになりました。

食文化発展とともに料理本の発行も盛んになり、江戸前の食材である海苔を使った料理も数多く紹介されました。その先駆けがといえる「献立部類集」が安永年間に発行され、まきずし、浅草のりを使った吸い物が紹介されています。享和年間(1801-04)に発行された「料理早指南大全」ではさらに数多くの海苔料理が紹介されています。その中には四季折々のご飯とそれに合う珍味の内、春のご飯として「海苔飯」が紹介され、食を通して季節を楽しむといった発想も根付いてきました。

文化年間には「日本料理大全」「料理献立集」、文政年間には「精進料理献立集」や浅草の有名な料理茶屋である八百膳の主人が著した「料理通」などが続々と料理本が発行され、様々な趣向を凝らしいた海苔料理も紹介されています。文政年間より後も料理本は発行されますが、その多くは安永年間から文政年間の約50年間に著されたものの焼き直しのような内容のものが多いので、この時期が江戸前料理、海苔料理の開花期であり、黄金時代であったといえるようです。

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