海苔のおはなし

第30話 焼くことで美味しくなる海苔

今やスーパーなど店頭に並んでいる海苔は、そのほとんどが「焼き海苔」か「味付け海苔」となり、「乾海苔」を目にすることは少なくなりました。昭和30年から40年代ぐらいまでは、海苔といえば「乾海苔」を各家庭で召し上がる直前に焼くというのが一般的でした。市販の「焼き海苔」しか召し上がったことのない方は、焼き立ての海苔の香りと風味に実感が伴わないことでしょう。

焼かない前の海苔は、多少の甘みはあるものの味や香りはほとんどありません。それが焼くことによって細胞を包んでいる膜の性質が熱で変化し水分とともにうまみ成分や香り成分が自由に通れるようになります。よって、焼いた海苔を口に入れるとうまみ成分や香りの成分が溶け出して海苔の風味が際立つようになります。また、焼く前の海苔は黒紫色や黒褐色をしていますが、焼くことによって青緑色に変化します。この色の変化が美味しい海苔の焼き加減の合図になります。ただし、焼きすぎると今度は苦味を感じるようになってしまいます。

海苔を焼くのに最も適しているのは炭火といわれています。ガスコンロは水蒸気が発生するため、あまり適していないといわれています。忙しい現代社会において炭火で海苔を焼くのでは手間がかかりすぎてしまいます。このような生活様式の変化や、包装技術の発達などの影響を受けて、現在「焼き海苔」が主流になっているのだと考えられます。ただ「焼き海苔」を召し上がる直前にさっと焼いて召し上がるとより一層風味が増します。その際は炭火でなくとも、ガスコンロで焼き魚用の網やフライパンなどを使って焼くとうまくいくようです。

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