海苔のおはなし

第37話 世界の海苔事情 アメリカ・ハワイ編

海苔のおはなし「第36話 世界の海苔事情 アジア編」でご紹介したように、海苔は各国の食文化に合わせて、その地域特有の食べ方があります。

アメリカでは、どのように海苔が食べられているのでしょうか。
今から約160年前の江戸幕末に日本に駐留したアメリカ人は、日本人が海苔を食べるのを見て「日本人は黒い紙をたべる」と驚いたことから分かるように、当時のアメリカでは海苔を食べる習慣はなく、初めて見た「異国の食べ物」でした。
それから110年後の1960年代に開店した、アメリカ・ロサンゼルスのスシ・バーを営む日本人が考案した「カリフォルニアロール」が誕生しました。当時のアメリカ人にとっても、海苔の黒い色は気味の悪いものだったらしく、剥がして食べているのを見た職人が、海苔を内側に巻いたのが始まりです。カリフォルニアロールは、生の魚介類を使わず、海苔を内側に巻いてあることから、1980年代までにはアメリカ全土でポピュラーな食べ物にまでなりました。その後、新感覚なSUSHIとして、日本に伝わりました。
時おなじくして、1980年のワシントン州シアトル沖のピューゼット湾で、海苔の養殖が始まりましたが、生産を軌道にのせることはできませんでした。その後、メーン州にて大学の共同研究として海苔養殖プロジェクトが行われているようです。

ハワイではどうなのでしょうか。同じアメリカ合衆国ではありますが、ハワイのローカルフードは、日本の食文化の影響を受けたものが多くあります。そのひとつにハム缶詰のスパムを、握ったご飯の上にのせ、海苔で周囲をまいた「スパムむすび」をあげることができます。今から約60年前、ハワイ在住の日系アメリカ人が考案し、ハワイ州に広まったとされています。また「ポキ」は、生の魚介類の切り身に醤油や海草、香味野菜などをまぜこんだ調理した料理で、19世紀後半から日本からの移民の増加とともに、日本の食文化の影響をうけて様々なバリエーションが増え、ハワイのローカルフードとなりました。

アメリカ人にとってなじみのなかった「海苔」が、日本人のアイディアにより形をかえて、それぞれの地域を代表する料理になった歴史は、私たちに海苔のもつ無限大の可能性を改めて教えてくれます。
ちなみに、カリフォルニアロールでSUSHIが好きになった次は、生の魚介類や海苔をつかった「寿司」のとりこになるアメリカ人も多いようです。

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